BRIEFING.022(2002.02.18)

国道の不思議 − 路線の右左折・重複・分断

道路法によれば、国道は政令で指定、都道府県道・市町村道は知事・市町村長が認定する(法5〜8条)。そしてその管理は原則として、国道は国土交通大臣(指定区間外は知事)、都道府県道・市町村道は都道府県・市町村が行う(法13〜16条)。

さて、国道308号は大阪市中央区の御堂筋と長堀通りとの交差点を起点とする道路である。そこから東へ延び、東成区新深江の交差点で北へ向きを変える。道路自体はそのまま直進しているのに国道308号としてはなぜかここで90度に左折することになっているのである。ここから北上(この区間国道479号と重複)すると深江橋の交差点では、そのまま直進する479号に別れを告げ、今度は90度右折し、再び東へと向かう。

このような国道、都道府県道等は珍しいものではない。もっと複雑なものもあろう。なぜこのような路線の指定・認定がされたのか、管理に支障はないのだろうか。

また、国道176号は、宝塚市〜川西市付近において東西並行してに3本も走行している。バイパスには原則として同じ号数を当てるのだそうだが、同じ番号の国道が3本もあれば人に道を説明するのに具合が悪い。

国道423号(新御堂筋)は、大阪市から北上し箕面市の山麓部でとぎれるが、池田市から亀岡市へ至る国道もまた423号である(両者を接続する計画あり)。

大阪市のメインストリート・御堂筋は国道25号であり、26号でもあり、165号でもある。それぞれ起点・終点が異なるとはいえ、長い区間において重複しているのはどうか。利用者の混乱を招かぬよう、適切な整理が望まれる。

なお、鹿児島市から種子島、奄美大島、那覇市を、海(海上区間)を隔てて結ぶ不思議な国道58号もある。

同じく海を隔てていても「国道フェリー」で結ばれている国道197号(愛媛県〜大分県)というのもある。


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