BRIFING.645(2025.08.28)
土地の固都税に3.57倍の差、小規模住宅用地と商業地等
固定資産税及び都市計画税は、市町村(東京都においては都)が、毎年1月1日現在の固定資産の所有者に課す地方税である。都市計画税は市街化区域内に限って課税される。税率は、固定資産税1.4%(標準税率)、都市計画税0.3%(制限税率)で、それぞれの課税標準額に乗じて税額が求められる。
土地の場合、課税標準額はその土地の評価額(地価公示価格の7割を目途に評価)を基礎に求められるが、それが小規模住宅用地か商業地等かによって大きく異なる。その結果、税額はそれぞれ原則として次のように求められる。
●小規模住宅用地(地方税法第349条の3の2、及び第702条の3参照)
固定資産税額 = 評価額 × 1/6 × 1.4%
都市計画税額 = 評価額 × 1/3 × 0.3%
●商業地等(地方税法附則第18条、及び第25条参照)
固定資産税額 = 評価額 × 7/10 × 1.4%
都市計画税額 = 評価額 × 7/10 × 0.3%
小規模住宅用地(200u以下)の1/6又は1/3は政策的な特例措置であり、商業地等の7/10は負担調整措置の一環である。両税の合計額は次の通り表すことができる。
●小規模住宅用地 両税合計額 = 評価額 × 0.3333・・・%
●商業地等 両税合計額 = 評価額 × 1.19%
両税の合計額には、次の通り3.57倍もの開きがあることが分かる。小規模住宅用地はそれだけ優遇され、特例率により税が軽減されているのである。
1.19% ÷ 0.3333・・・% = 3.57倍
住宅用地か否かは、その住宅に自ら住んでいるか、賃貸しているかを問わない。即ち不動産賃貸事業用地であっても、建っている建物が住宅であれば住宅用地として軽減の対象だ。
さて、土地の賃料水準の目安として、対固都税倍率が用いられることがある。例えば賃料300万円/年に対し、固都税が60万円/年なら、固都税倍率5倍ということになる。ここで、その固都税が小規模住宅用地としてのものか、商業地等ととしてのものかは重要である。
地価(地価公示価格水準)1億円の土地の賃料が300万円/年である場合、その対固都税倍率は、次のように推測できる。小規模住宅用地と商業地等とでは大きく異なることが分かる。
●住宅用地 1億円 × 7割目途 × 0.3333・・・% ≒ 233,333円/年
●非住宅用地 1億円 × 7割目途 × 1.19% = 833,000円/年
●住宅用地 300万円/年 ÷ 233,333円/年 ≒ 12.9倍
●非住宅用地 300万円/年 ÷ 833,000円/年 ≒ 3.6倍